石川県には幻となってしまった駅弁があったんです
それは和倉温泉近くの七尾駅で販売されていたのですが、2016年に販売終了してしまいました
それがこの「玉宝」
七尾駅からほど近く、松乃鮨さんで作られて販売されてたそうです
道の駅「能登食彩市場」で曜日限定で販売されてるのは知ってるんですけど、今まで縁がなく
七尾発のスーパー「どんたく」で見かけたので即購入!
思いがけない出会いってあるもんですねぇ!
松乃鮨さんは明治元年(1868年)創業のお寿司屋さん
そこで提供されている太巻寿司がこの駅弁の中身
もちろんそのお寿司はお店に行けば食べられますし、お土産で購入することもできるそうです
蓋をオープン!
見た目地味?素朴?には見えますけどね、このお寿司には歴史があるんです
江戸幕府11代将軍・徳川家斉に献上されたとされる幻の玉子巻きを受け継いだといわれる由緒正しき太巻き
具は干瓢、鱈で作った甘くどいでんぶ、卵焼きを海苔で包み、それを酢飯と薄焼き玉子で包んだ大ぶりな太巻き寿司
外側の薄焼き玉子なんですけど、表面と酢飯側の裏側、焼き加減が違いますね
裏側の方がしっかり火を通してカステラのように茶色くなってます
酢飯の酢が少し強いのかも?
それは干瓢やでんぶの甘くどい味付け、ほんのりとした玉子焼きの甘みがあるからかも
この酢飯は意図的なのか、それとも具材があるからそう感じるのかはわかりませんが、全体的な味が調和してるんです
何かの味が特に強いってわけじゃなく、全体の味のバランス感が上品で秀逸で
海苔やおぼろ昆布の太巻きだとちょっとそれらが主張してるけど、こんな優しい味わいの太巻きは初めてだ
江戸時代も明治時代も卵は高級品
そんな時代に食べてる人を笑顔にしてくれる「宝」のような太巻き
とても美味しかったです(≧∀≦)
ごちそうさま〜♪
能登地方最大の市、七尾も震災の被害はとても大きかったです
七尾の繁華街で営業されていた松乃鮨さんの被害の程度が気になるところではありますが、お店の無事を願うとともに、この伝統の玉宝を後世に伝えてほしいです